2030年を目安に行われている8両化事業。秋葉原・新御徒町・南流山駅の延伸工事が完了したことは先日のレポートに掲載しました。現在は浅草駅で工事が行われています(後日掲載する予定です)。ホームの延伸工事はこのペースで進んでいきそうですが、車両に関しての動きは定かではありません。会社側からは未発表ですが、これからどのような動きがあるのでしょうか。執筆者(松並みらい)の考えを元に予想していきます。
①不足2両ぶんを追加製造
現在つくばエクスプレスは全列車6両編成で組成されており、8両化するには2両足りません。そこで、追加となる2両を製造し、現在の3号車と4号車の間に組み込みます。1000系の場合は電動車と付随車1両ずつ、2000系の場合は双方とも付随車となりそうですが、ホーム工事が完了する2030年頃に、車齢にしておよそ25年の車両をまたも製造するとは思えないため、この可能性は低そうです。(京急旧1000形や近日製造されるE233系(グリーン車のみ)は20年近い差がありますが、3000系を作った時点でこの可能性はほぼゼロでしょう)
②1000系の付随車を編入する
運用上制約となっている直流専用車の1000系を8両化時点で廃車とし、余った4両の中間車を付随車化した上2000系に2両ずつ分配する方法。
1000系の中間車は4両×14編成で56両、これを2で割ると、56÷2=28と、28編成に組み込むことができます。例えばこのうち15本を8両化の対象にするとか、開業時導入車のみ改造するなど、車両が確保出来る分、利用状況を判断し柔軟に対応出来ます。ただし、1000系の置き換え用も確保する必要があるので、かえってコストが掛かってしまうかもしれません…技術的にも直流専用車を交直流電車に編入できるのかも不明です(113系から415系への改造実績はあります)。
1000系の更新が1108fを持って止まり、4編成ほど連続して2000系が更新工事を受けているのは、もしかしたらこの為なのかもしれません。果たして真相は如何に。
③置き換え
編成組み換えなどの手間を省き短期間で8両化を実現するには、置き換えという手段も出てくるかもしれません。2030年代には開業時導入車は25歳程度なので、少し早めの引退となることもありそうです。
新幹線などのように車両のサイクルが比較的早くなる(条件などは勿論異なりますが)事業者もあるので、130km/hという比較的高速運転をするTX車はもしかしたらということもあるかもしれません。ただ先述の通り、データイムの利用状況を踏まえ全車両を8両とすることなさそうなので、一部の2000系や3000系はしばらく安泰となりそうです。新車両はTX-4000系?5000系?実に楽しみです。
おわりに
もともと8両だったものを6両に計画変更した経緯があるので、将来性を見越して設計されてはいますが、1回6両で運用してしまうと増結という動作は割と支障になってしまうのが分かります。相鉄・東急直通の例でもそうですが、都営6300形初期車は1993年生まれ、今年で27歳、近いうちに新型車両6500形に置き換えられることが決まっています(6300形後期車が相鉄直通をするのかは不明)。TXの8両化においては③が有力だと考えていますが、いずれにしても利用状況や運用と睨めっこし、大掛かりなものとなりそうです。少し先のお話になりましたが、個人的にはホットな話題だと思い、執筆しました。
この記事は、この動画でも詳しく解説しています。
コメント
まあ3000系は増結車新造で、後から導入した2000系もそうなりそうではありますが、
2000系初期車はおっしゃる通り1000系をばらした方が良さそうですね。ほぼ共通設計なのですぐできますし、なによりつくば乗り入れができない1000系を邪魔者扱いしている節があるので。
ただ、このご時世でそもそも需要が減った今、公式からは何もありませんが8両化を取りやめる可能性は十分あるのではないかと。