2020年10月1日発表のグッドデザイン賞を、TX車両で初めて3000系が受賞しました。
編成や車両数が限られた環境で、その変化に決め細かいデザインで対応している点が評価されました。今後この受賞に対し何らかのアクションが施されると踏んでいますが、未定のようです。
以下、公式からの引用です。
概要
通勤・通学客だけでなく、高齢者や子供、外国人など、多様な人々への充実した輸送サービスの提供を目的とした新型車両です。沿線の開発とともに成長してきたつくばエクスプレスのイメージを継承しながら、進化、洗練させることで、更なる飛躍を感じさせるデザインとしました。
デザインのポイント
1.全車両に優先席・フリースペースを配置し多様な乗客の快適性を向上
2.座面が高く、浅く腰掛ける形状で立ち座りしやすいUDシートを採用
3.強化ガラスを採用し見通しが良く明るい開放的な客室空間背景
つくばエクスプレスは2005年の開業時から、都心と住宅地をつなぐ通勤通学の大動脈として利用されてきました。輸送人員は堅調に増加を続け、近年は朝ラッシュ時の混雑緩和が重要課題となっており、オリンピック・パラリンピックによる交流人口の増加も見込まれることから、さらなる安全・安定した輸送が必要となっていました。一方で、少子高齢化や人口減少の進展から、今後は徐々に旅客数がピークを迎えることも予想されています。これらを背景に、増加する乗客への対応だけでなく、子供や高齢者、外国人など、多様な乗客の安全性や快適性を向上させ、多くの人たちに親しまれる魅力的な車両が求められていました。
経緯とその成果
沿線のお客様と共に成長してきた現行車両のイメージを「洗練・進化・継承」させることで、更なる飛躍を感じさせるデザインとしました。「洗練」のポイントとしては、全車両に優先席・フリースペースを配置。座席や床色を変更して優先エリアを分かりやすくしました。座面が高く、浅く腰掛ける形状で立ち座りしやすいUDシートを採用しました。出入口上部の大型ディスプレーには多言語対応の案内表示を設け海外からの乗客に配慮しました。「進化」では、客室の荷棚、袖仕切り、妻扉に強化ガラスを採用し、見通しが良く明るい開放的な客室空間としました。吊り手の数を増設して混雑時に掴まりやすくしました。空力シミュレーションにより列車風を低減する先頭形状とし、プラットホームに立つ乗客の安全性を向上しました。「継承」では、開業以来親しまれてきた赤と青を基調とした外観や客室のクリアでクリーンなイメージを踏襲しつつ、新しい印象を表現しました。
審査委員の評価
つくばエクスプレスにとって久し振りの新車は、通勤電車の最上位車種に位置付けられるだろう。開業以来、利用者や沿線のニーズは大きく変化しており、利用者も増え続けているという。一方で、激しい混雑や車内マナーなど課題点も多様化している。編成や車両数が限られた環境で、その変化にきめ細かいデザインで対応している点を評価した。