東北地方太平洋沖地震により、柏たなか~守谷間の利根川橋梁付近で軌道の変位が起きました。4月に入り、復旧工事が進んできましたので、継続的に観察していこうと思います。
なお、★印のある画像は、地震に関するレポートからの再掲です。
3月13日
損傷個所は利根川橋梁に隣接する茨城県側の高架橋で、直線区間でした。弾性枕木直結軌道(高架橋の上部に枕木が直結している構造)で、高架橋ごと線路方向に圧縮され、枕木方向に変位が生じています。
3月13日の開通直後の様子を掲載します。
東側(つくば側)から見た損傷個所。
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西側(秋葉原側)から見た損傷個所。
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3月30日
30日には、周辺駅へ徐行注意の紙が貼り付けられ、制限速度が40km/hに変更されていることが確認できました、
守谷駅に貼られた徐行注意の紙。乗務員室扉の窓から見える位置に1か所、前面窓から見える位置に1か所確認できます。
紙の下部の黒い文字は「制動位置は徐行予告信号機から」と書かれています。柏たなか駅にも同様の紙がありました。
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4月1日
上下線間の消音バラスト(線路を支えるものではなく、走行音を抑えるための細かいバラスト)が撤去され、側壁と線路の間に土嚢が積まれているのを確認しました。おそらく、バラストを袋の中に入れたのでしょう。
この日から、徐々にバラストを撤去する作業が進みます。
西側(秋葉原側)から見た損傷個所。
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4月3日
バラストの撤去は進捗し、上り線と側壁の間のバラストも撤去されました。置き場所が無い土嚢は、線路間に置かれています。
西側(秋葉原側)から見た損傷個所。
拡大した様子。黒いのはワイパーです。
4月4日
進捗は見受けられませんでした。
西側(秋葉原側)から見た損傷個所。
4月5日
バラストの撤去ですが、線路間の撤去が一気に西側まで進んでいました。4スパンほどの区間を全て撤去するようです。側壁との間は1スパンほど完了しました。
西側(秋葉原側)から見た損傷個所。
上写真の奥のほうを撮影。
4月6日
5日に着手していた部分は全て撤去が終了していました。
西側(秋葉原側)から見た損傷個所。
上写真の奥のほうを撮影。枕木を支持している基礎に、なにやら金具のようなものが取り付けられています。
4月7日
線路脇のバラストの残っている部分に、仮支持に使うような鉄骨が顔を出しました。
西側(秋葉原側)から見た損傷個所。
上写真の奥のほうを撮影。土嚢が高くなってしまったところには、シートが被せられています。
4月8日
上り線の一部の枕木が、鉄骨で支えられるようになっていました。ただし、重量に耐えられるようには見えず、横方向の変位を防止するための支えだと思います。
東側(つくば側)から見た損傷個所。鉄骨で支えているのが分かります。
下の歪んだ土台の一部が取り壊されているのが分かります。
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下は下で支えつつ、左右方向の変位は仮設した鉄骨で支えながら、解体工事を進めるようです。このまま新しい土台の構築までを行い、軌道の変位を一気に直した後に固定する流れになりそうです。
レールも交換が必要だと思うので、この辺の処理が気になります。
4月11日
上り線の枕木は、概ね鉄骨で支えられるようになっていました。また、下り線側にも鉄骨が顔を出し始めました。
上り線のほうは、枕木の間に横木を渡しているのが分かります。土台の撤去も進んでいる気配です。
西側(秋葉原側)から見た損傷個所。
明日以降も(数日分まとめて)更新をしていきたいです。